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岡本 真澄(4期生2 年コース、国際協力機構)

誰もが健康に暮らし、人生の目的に従って思いきり生き抜くことができる世の中づくりに貢献したい、そのような思いから学部卒業後SPH  に進学しました。SPH  では、精神保健学教室に所属し、政策提言につながる大規模調査のデータ分析や東日本大震災後の保健活動を行いました。このような公衆衛生に関する技術的な学びのみならず、国際的に活躍する一流の研究者や実務家との出会いは私の職業選択や人生観にも大きな影響を与えました。またSPH で出会った仲間とはNPO Initiative for Social and Public Health )を設立し日本の公衆衛生問題に取り組んでいます。卒業後は国際協力機構にて東アフリカ地域の保健分野協力の実施やWHO や国際学会での発信を行いました。現在は農業分野ではありますがプロジェクトの成果を図るためにRandomized Control Trial  という手法で研究を行っています。事業の実務家や農家の声を聞きながら研究としても妥当な内容なるよう交渉や調整を進める作業を通じて、SPH  で学んだことを実務に生かせていると実感する毎日です。将来は、研究者と実務家の橋渡し役となり、科学的根拠に基づいた事業の展開と成果の発信の推進役になりたいです。また、まだマイナーな分野ではありますが、途上国においても注目を集めつつある国際精神保健分野でも実務や研究に携わりたいと考えています。SPH は豊かな知識とユニークな人々とのつながりが得られる貴重な場所です。日本や世界の保健医療分野の問題に取り組みたいとお考えの人にはおすすめです。

(この記事は修了生及び東大SPHより許可を得てSPH紹介パンフレット2015年度版から転載したものです。所属は掲載当時のものです)